データ分析・DX推進担当者としての仕事が増えつつあるが、インハウスのウェブ制作者としての仕事もある。
一度インハウスの制作者の立ち位置やあり方について振り返ってみる。
インハウスのWEB制作者の陥る課題
我らがインハウスのWEB制作者が直面する大きな課題として、やはり一番は「最新の技術」ないしは「新しい定番の技術」をいかに取り込み続けることができるかだと思う。
仕事を取ってこなくても良い制作者は、他よりも優れている制作者であることを証明する必要がなくなる。
この環境でいかに制作者としての練度を高く保ち、学び続けられるかどうかはなかなか難しい問題である。
学ぶことをやめたらどうなるか
学ぶことをやめると
- 技術で社内の要望に応えられない
- 誤った知識で仕事を進めてしまう
- 転職する際に採用されにくい(スキル不足)
といった弊害がある。
日進月歩のウェブ領域に携わる担当者の知識が古い、間違っていると、会社の業績にも影響を及ぼす。
さらにはWEB制作者としてのスキルも陳腐化し、転職しようと思ってもなかなか難しいといった点がある(WEB求人の要求スペックを見れば分かる)だろう。
インハウスのWEB制作者が技術者として死なないために
じゃあインハウスのWEB制作者が技術者として死なずに生きていくにはどうしたらいいかを考えてみる。
取り入れるべき技術は率先して取り入れる
インハウスの場合、仕事の見通しがききやすく、業務の中で挑戦することができるシーンが大きい。
チームでの仕事のやり方やフロント・バックエンドに新しい技術を取り入れてみるといった冒険も比較的やりやすい。
スタッフ間の個性なども熟知しているので、新技術や考え方の導入も作戦が立てやすい。
何かしらの技術に特化する。特化したら他にも特化する
インハウスで変化に乏しいチームの場合、新しい技術の導入が難しいケースがある。
そういった場合は、まず自分がその新しい技術に特化して結果を作り、率先して導入のきっかけを作る。
技術職で代替のきくスタッフに甘んじず、これは自分が一番詳しいという領域を作っていく。作ったら次の領域を探す。
これもインハウスの場合は他スタッフと領域がかぶる・競合することは少ないと思うので比較的やりやすい。
60歳になったときに必要とされるスタッフでいられるか考える
専門校で学んだ若いスタッフ、あるいは制作会社から中途でスタッフが入ってきたといった状況で、60歳になった自分が技術的な指導が可能かどうかを考えてみる。
社内での仕事のやり方といった経験値では指導できるが、技術者として指導することができるかはなかなか難しい面があると思う。
いつまでも古いやり方に固執する先輩社員といった評価は正直辛い。
WEB制作者としての特殊性
WEB制作者という業種が特殊なのは、伝統工芸の技術者や営業・接客などの業種とは異なり「勝負する土台」が常に大きく変化している点にある。
経験値だけでは勝負できず、新しい技術を学び、取捨選択していくことが業務の土台として必要となる。
おそらくゲーム制作者や士業(外部要因に大きく左右される)も同じ課題がありそうだ。
現在のビジネスではWEB制作が重んじられているが、これもいつ「今のWEB制作者」が要らなくなるかは分からない。
WEB制作者が一般化してまだ20年前後、今後の立ち位置はしっかり考えていかねばならぬ。
インハウスのWEB制作者はどう生きるべきか
まずは、学ぶことをやめない。
ウェブ制作者として、インハウスでない一般の制作会社の人たちとも会話できるレベルは保っておく。
インプットの機会を増やす。
トレンドを追う。ふわっとしたまま技術を使わず、背景や功罪も含めて調べた上で使う。
アウトプットをする。
業務上の課題を見つけ、それを解決するに至ったプロセスをアウトプットする。
言語化すると曖昧な部分も曖昧だと気づける。